自分は洗脳されていないと思っている人ほど洗脳されている (かもしれない)
日々の生活には常に企業やマスコミ、カルト、宗教団体、ましてや恋人同士の間でも洗脳の罠がひそんでいる。
今回読んだ本のタイトルは「洗脳ごっこ 藤井康宏著」
世の中にはCMやセールス、勧誘活動など「人」を動かすための心理合戦が繰り広げられている。その中で「人」はどうやって洗脳され、自分の行動に移していくかという日常に潜む心理学をわかりやすくこの本に書いてあった。
その中で印象に残った点を紹介していきます。
人は常に答えを求めている
どうして有名人が宗教、カルトに入ってしまったの?と思う時がある。
洗脳ごっこでは「自分のなぜ?に対する答えの波長(自分が探していた頼れるもの)」と「相談に乗って出した人の答えの波長」が合った時に同調し、その人を信頼してしまう状態になると説明している。
「どうして自分だけが、、、」などやり場のない気持ちを持った人が答えを求め、その答えが宗教、カルトにあった。というそれだけの話 。ただ親がもう宗教に入信してて子供の頃から育てられてたら何が悪いのかわかんないよね、、、、
セックスをしたから好きになった
「好きだからセックスをする」ではなくて「セックスをしたから好きになった」という言葉が印象に残っている。知らない人にナンパされてセックスをした。セックスをした自分の行動を正当化するために「好きになる」という心理が動いて自分の行動、信念に対しての一貫性を保つ原理が働く。
この原理の圧力は普段セックスに対して「タブー意識が高い人」「セックスの経験数が少ない人」ほど高くて、高ければ高いほど衝撃を吸収してくれる正当性(好きになる心理)が必要だから好きになって自分を正当化するようです。
セックスだけじゃなくても、自分がしてしまった行動のギャップがあればあるほど、自分の正当性を保つために「自分がそうしたいからしたんだ!」と行動に心がついていきそうです。
好意への返報性
自分はこの「返報性」に関してはあまり信じていない。というか効果が得られてないのでなんとも言えない。。。。
食事をおごってもらったり、褒められたりすると何かお返ししなくては悪いという気持ちになるそうだ。スーパーの試食、化粧品や牛乳のサンプルもその一種「返報性」を使ったマーケティング。
その「返報性」を使って女の子と打ち解ける方法が与え続けること。
ご飯やお茶をおごるのもそう、女の子から悩み事、相談事を親身になって聞いてあげることで心が開かれる。それは親切や親切、好意を受け取ると「好意」をお返しをしたくなる「返報性」が働いているからだそうで、ただその見返りを求めすぎると「今までご飯おごったりしたのになんでだよーーーっ!」とやり場のない怒りが込み上げてくるから注意は必要かもしれない、、、、
この本を読んで
この「洗脳ごっこ」では恋人たちの中にある洗脳(DVする彼につくす女性の心理など)、カルトが使う洗脳方法(ヤマギシ)、セールスマンが使うお客の心理をどう動かしているかなどが書かれている。この本を読んだら世の中どこで洗脳されるかわからないな、と思ってしまう。第二章の「恋人たちの洗脳ごっこ」は読んでておもしろかった。特に下記に出てくるところは「あ~、ありそうだよねぇ」と感心してしまう。
- 似たものどうしへの好意(ギャルはギャル男が好き)
- コミットメントと一貫性(自分を正当化する)
- 権威への服従(お金、肩書き)
- 希少性の吸引力(知らないところに惹かれる)
- 共通言語の魔力(ふたりだけの秘密)
※カッコの中は自分なりにまとめた言葉です
テレビやインターネット、最近だとステマと呼ばれるステルマーケティングとかいう手法も出てきている。好きなタレントがCMしている商品を買ってしまう。これも一種の洗脳だよね。実際使っていないかもしれないのに、CMに出ているから買ってしまうとか。
編集してつなぎ合わせたニュースで国民をコントロールするメディア。インターネットで調べてレビューの評価を元に行動する消費者を逆手に取って物を売り込んでいく企業。「自分が信じられる情報」ってなんなんだろう?と感じさせてくれた本でした。
きょうのまとめ
世の中、洗脳だらけ
- 作者: 藤井康宏
- 出版社/メーカー: 毎日新聞社
- 発売日: 1999/04
- メディア: 単行本
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